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広げた地図の中に、何やら茶色に塗られた不思議なエリアを発見。
地名は、“Dartmoor(ダートムーア)”。
どこかで聞いたことがある…。ガイドブックによると、ムーアとは“荒れ地”という意味、木々がほとんど茂らない荒涼とした丘陵地と書いてあった。
このまま進むと、そのダートムーアを横切ることになる。
地図には村もいくつか示されている。なのに荒れ地って?
なんとなく気になったまま、ダートムーアに突入。
ゆるやかな丘を登っていった、その先は…?
どこまでも続く、天上界のような草原。
まばらに生える草をはんでいるのは、ところどころに群れをなす羊たち。
道路も草原も関係なしに、わらわらと羊が歩き回っている。
道路脇の看板には、“羊が寝転がってるので注意”と書かれていた。
村は、ダートムーアの所々に点在する森の中に隠れていた。森にはいると、細い入り組んだ道沿いに、石造りの民家が集まっていた。
この日の宿は、そんな村の中で見つけた一軒のB&B。
青空に映える、石造りの壁、茅葺きの屋根。庭ではにわとりが走り回っていた。
出迎えてくれたのは、笑顔の素敵な老夫婦。
彼らご夫婦は代々この村で農業を営んでいて、旅人のために自宅の一部を開放するようになったのは最近とのこと。そして、朝食にはにわとりたちの産みたてたまごをご馳走しますよ、と話してくれた。
…そして
翌日の朝食。
黄身の大きな産みたての目玉焼きは、想像していた以上に美味しかった。
ふだん夫婦が使っているダイニングで食べる朝食は、ダートムーアで暮らす日常の時間をちょっぴり体験させてくれた。
食後、「目玉焼き、すごく美味かったです」と声をかけると、
とてもうれしそうな笑顔で応えてくれた。
一緒に撮ってもらった写真には、そんな旅の思い出がつまっている。
B&Bを後にした私たちの車は、なだらかな丘陵の細い1本道を走っていた。
すると向こうから、牛の親子が歩いてくるのが見えた。
どうしよう、通せんぼ!と思っていると、なんとその牛の親子は脇によけて、私たちに道を譲ってくれた。すれちがったとき、手を振ってお礼を言うと、お母さん牛の後ろから小さな子牛が私たちの方を覗いていた。
ここでは草原も道路も、人間だけのものではない。人間も羊も牛も、同じような距離でこのムーアの中に暮らしている、そんな気がした。
“荒れ地”と呼ばれる場所にも、羊や牛、そして人々の暮らしがしっかりと息づいていた。
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| ヤムヤム夫婦の旅の一日をたどってみよう! マップは一番下にあります。 |
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10:20 今日こそは一気にランズエンド!と言っていたのに、結局はいつもどおりの寄り道旅。BEER(ビア)という地名に惹かれて、小さな漁村へ。ビールとは特に関係はなかった。 |
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13:30 “荒れ地”と呼ばれるダートムーア。眺めのよい丘陵地に、草をはむ羊たちが群れをなしています。 |
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13:40 道路にはみだしても気にする様子はなし。ここでは、道路も人間だけのものではない感じ。 |
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15:00 ダートムーアの中の森には、いくつも村が点在しています。 |
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