| ペチュニアの花には、イギリス留学の思い出があります。
8年前のことです。子育てを終え、これから何をしようかと考えた私は、「そうだ!イギリスに語学留学をしよう」と思い立ちました。私は、それまで海外旅行をしたことはありませんでした。
40日間だけの留学に、「留守にして大丈夫なの?」「だんなさんの世話はどうするの?」といった世間の声、声、声。それを振り切るように、「母親と妻を卒業する!!」と夫に宣言し、パスポートの申請、留学手続き、旅行会社への予約等、忙しく日々を過ごしていました。
そんな5月の私の誕生日に、これまで花を贈ってくれたことのなかった夫が、1鉢のピンクのペチュニアをプレゼントしてくれたのです。
そして7月、私はイギリスへ旅立ちました。留学先は、ロンドンから東へ列車で1時間半のところにあるマーゲイトという田舎町でした。ホームステイ先についた私は、ホストマザーのパンさんの笑顔と、玄関先に咲き乱れるペチュニアに迎えられました。ペチュニアは、裏庭(バックガーデン)のラティスにもかけられていました。バックガーデンでティータイムを過ごすとき、パンさんは、私と話しをしながら、枯れたペチュニアの花を摘み取っていました。
1カ月の後、私を迎えにイギリスに来た夫と、一緒に歩いたロンドンでも、パブの店先などに、ペチュニアが咲き乱れていました。
* * *
ペチュニアは、私にとって、イギリス留学の思い出の花であり、また、私と夫との新たな関係の出発点となった花なのです。
夫からプレゼントされたピンクのペチュニアは、代を重ね、赤・白・ピンクの様々な色に進化し、今年も、夫とティータイムを楽しむ私の傍らで咲いていました。
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