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冬を楽しむ!イギリスのあったか冬ごはんのススメ
1. 冬のごちそう ウィンターシチュー

寒いからこそ嬉しい、あったかいスープ。マーガレットが作るチキンと豆のスープは、鍋で半日コトコトと煮込んで作る冬のごちそうです。イギリスでは、どんなスープがポピュラーなのでしょうか?

 
   種類豊富なイギリスのスープ  


イギリスのスーパーマーケットを見ていて気づいたのですが、日本と比べて、スープの缶詰の種類と数がとても多いんです。日本ではスープの缶詰はあまりなじみがありませんよね。
イギリスでポピュラーなのは、400g入りの缶詰で、日本で見かけるトマト缶の大きさです。水やミルクで約2倍に薄めるタイプで、1缶50p〜1ポンド(100〜200円)前後の値段です。
スーパーに並んでいる主なメーカーは、イギリスのBaxters(バクスターズ)、アメリカのCampbell's(キャンベルズ)、Heinz(ハインツ)です。Baxtersは51種類、Campbell'sは28種類、Heinzは30種類のスープの缶詰を出しています(各社ウェブサイトより)。小さなスーパーマーケットでも、15種類〜20種類の缶詰が並んでいます。

Baxtersが“Favourites”として販売しているスタンダード、基本の16種類のスープを見てみましょう。

Baxtersメニュー

 

スーパーマーケット(Tesco)に並ぶスープの缶詰。
上列がBaxters、下列がCampbell'sというメーカーです。
Baxtersは最も多い51種類のスープを販売しています。


日本では見かけない不思議な組み合わせもありますね。逆にコーンポタージュという日本でなじみの文字は見あたりません。ポテト&ネギとは煮込んだら甘くなりそうですが、意外なコンビネーションですよね。それに、なぜレンズ豆にはベーコンで、エンドウ豆にはハムと決まっているのでしょう?コッカリーキーとは、鶏肉を煮込んでネギ(leek) を加えたスコットランドのスープです。“Scotch Broth”や“Scotch vegetable”など、スープにはスコットランドという言葉が多く使われています。“Highlander”や“Haggis”も、スコットランドに関係している言葉です。
こうした定番は、Heinz(ハインツ)やCanpbell's(キャンベルズ)といった他のメ−カーでもほぼ一緒です。Tomato & Basil(トマト&バジル)、Oxtail(オックステール)なども、定番となっています。

寒い冬のブレックファストやランチタイムに、これらの缶詰のスープが活躍しています。


Baxtersのページ → http://www.baxters.com
Heinzのページ → http:www.heinzsoup.com
Campbell'sのページ → http://www.campbellsoup.co.uk
   


商店街にあるデリカテッセンパン屋でも、スープを売っています。持ち帰り用のカップに入って、値段は、£1〜£1.50(200〜300円)くらい。ハインツの缶詰を使っているものから、ホームメイドにこだわったものまでいろいろです。街を歩いていると、「Homemade soup £1」などと書かれたスープについての看板をよく目にします。

これらのスープにはパンが欠かせません。スープを買うとパンがついてくることもあります。バゲットに温かなスープをしみこませながら食べるのがイギリス流です。
寒いからこそ嬉しい、あったかいスープ。スープをお供に歩けば、イギリスの寒い冬もほんわりと暖かくなるのです。

   

デリカテッセンと呼ばれる食材屋(惣菜屋)の看板。ホームメイトスープ“Pea+ Parma £1.10”とあります。Parmaとは、イタリアのパルマ地方で作られるハムのことです。
 
 
   

 

   

マーガレットさんのウィンターシチュー

 

イギリスの家庭には、それぞれのレシピで作る自家製スープがあります。
今回は、12月号のクリスマス特集でも登場してもらった、マーガレットさんに冬の定番スープを紹介してもらいました。

 

  


「私がよく作るのは、鶏ガラのスープに野菜や豆を一緒に煮込んだスープよ。このレシピは私のMotherのもの。名前はそうねぇ、チキンと豆のスープ“ウィンターシチュー”でどうかしら?Motherはいつも冬になると必ずこのスープを作っていて、子どもの頃から私は大好きだったわ。
ローストチキンを焼いた次の日
に作るの。はずしたチキンのガラをとっておいて、次の日ね、ひたひたになるくらいお湯を入れて、弱火でずーっと煮込むの。ただ火にかけてほっておけばいいのよ。ちっとも大変じゃないわ。
でも、一つだけ大変な仕事があるの。途中でガラを取り出して、骨のまわりに付いている肉を丁寧に取り除かなきゃならないの。あとでスープの具として一緒に煮込むためなんだけど、すごく細かい作業で、手先がおかしくなりそうになるわ!でも美味しいできあがりのためには欠かせないの。」

「そうしてガラを取り出したら、そこに玉ねぎやニンジンなどの野菜をなんでもいれちゃうの。それと、豆と麦ね。たっぷりと。“スコッチ・ブロス(Scoth Broth)”っていう定番のスープがスコットランドにはあって、それにも麦が入っているのよ。Motherはスコットランドの生まれだったから、たぶんこのスープはスコットランドのテイストなのね。
私は、お店で売っている“カントリースープ”用の穀物セットを使っているわ。乾燥したレンズ豆、エンドウ豆、麦など、何種類かの豆や穀物が入ってるの。それを一晩水につけて戻して。栄養もたっぷりで身体にいいし、とろみが豆や麦からでるから、スープがずーっと冷めなくて熱々なのよ。」

「このスープには、トーストしたパンが合うわよ。ちょっとスープに浸して食べるの。玄米ライスにも合うわね。最近イギリスでは、玄米ライスはヘルシーだし人気なのよ。
このスープはやっぱり冬のものね。夏には熱々のスープは食べるのもちょっと大変じゃない?夏だったら、ローストチキンの次の日には、チキンからダシだけとって、それを冷凍してスープストックにしているわ。スープは冬のごちそうなのよ。」

 

マーガレットの作るウィンターシチューは、お母さんから受け継いだ家庭の味でした。穀類がたっぷり入ったとろみのあるあたたかいスープは、冬の食卓を豊かなものにしてくれる、とっておきの冬のごちそうなのです。

 
 

 

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