水車小屋

2010年7月30日

丘を登って行く途中に、水車小屋がありました(写真①)。ちょうどパスーと同じようなところに水車小屋が作られていました。

水は、上の道から引き込まれます(写真②)。引き込み口は写真③のようになっています。 

写真④は、樋を上から見たところです。水車を回すときは、樋の上にある石をはずして水を引き込み、木をくり抜いた樋に落とします。写真⑤は横から見たところ。写真を写したときは、水は引き込まれていませんでした。

パスー村の水車小屋はもう使われなくなっていましたが、ここシムシャールの水車小屋は、現役で働いていました。こうした水車小屋はフンザ地方で一般的なものですが、パキスタン(Pakistan)の臼探訪の旅(北神戸中学校米澤晋彦教諭情報)で、グルミットの水車小屋の中の様子が石臼の仕組みとともに記されています。

8月末のシムシャール村は小麦の収穫時で、刈り取った麦をまとめて立ててあったり(写真⑧)、牛による脱穀場(写真⑨)も活躍している様子でした。

シムシャール村では、長い間、当たり前のように自給自足的な生活が続けられてきています。

(写真・文 山本質素)

Posted in: あっちこっちパキスタン, シムシャール — tomika @ 11:45:15

バザールを楽しむ女性たち(最終回)

2010年6月9日

旧市街地にはレディースバザールと呼ばれている区域があり、買い物を楽しむ女性たちの姿がたくさん見られました。
カラフルな色のサンダルが並ぶ店の前では、多くの女性たちが足を止めていました。(写真①②) 写真②のブルーの縁取りのある白いスカーフをかぶった女性が履いているのも素敵なピンクサンダルです。サンダルは、女性たちのおしゃれに欠かせないもののようです。

また、色とりどりの髪留め(髪飾り)が台の上いっぱい広げられている光景も目にしました。(写真③) ブルカでおおわれた女性たちの髪は、こうしたカラフルな髪飾りで留められているのです。台の左奥には化粧品らしいものも見えます。写真④で男性が手を伸ばしている先には、野菜などをみじん切りにできる調理器具が見えます。この男性が、使い方の説明をしているのでしょうか。ナイフ(包丁)もその下にあります。

バザールを華やかにしているのは、やはりシャルワール・カミーズの店でした。店先に吊るされたシャルワール・カミーズと店内に積まれた布は、色であふれていました。

バザールを歩いている女性たち全部が、カラフルなシャルワール・カミ-ズを身に付けているわけではありません。目の部分だけを出す黒いブルカを着ている女性たちも多く見かけました。(写真⑦⑧⑨) 連れ立って歩く女性たちの衣服の違いは、宗派や既婚未婚によるのかもしれませんが、どの女性も買い物を楽しんでいるようでした。写真⑩の2人は顔立ちが似ているので母娘のように思えます。

このあたりから、制服(ブルーと白のシャルワールカミーズ)を着た女学生の姿が目立つようになりました。スカーフの色は、ピンク、白、黒、紫などいろいろでしたが、彼女たちの明るい表情からは楽しそうな話し声が聞こえてきそうです。

彼女たちとすれ違いながら歩いて行くと、次から次へと若い女性たちが出てくる門がありました。門をから出た女性たちは、華やかな一団となってバザールの通りへあふれ出ていきました。

ここラホールのバザールでは、買い物をするたくさんの女性たちと出会い、そして、女学生たちの笑顔にも出会えました。そんな彼女たちの生き生きとした笑顔で182回続けてきた「あっちこっちパキスタン」の最終回といたします。思いがけず、このような長期連載になったのは、パキスタンの崇高な自然とそこで生活する人々から、私たちが多くのことを教えられたからでした。 (完)

(写真・山本質素/文・山本質素、中島とみ子)

*追記
振り返ってみると、「あっちこっちパキスタン」の連載を始めた2007年12月に、ラワールヒンディでブット首相が暗殺されました。パキスタンの政情は、いまだに不安定な状況にあります。そして、2010年6月現在、フンザ地域が崖崩れによる洪水の危機にさらされています。
パキスタン北部の自然は、その厳しさゆえの恵みと脅威とを常に表裏に持ちながら、人びとの生活に大きな影響を与え続けてきたのでしょう。長い歴史の中で培われてきた人びとの知恵で、今回の危機が最小限にとどめられることを願っています。 

Posted in: あっちこっちパキスタン, ラホール — tomika @ 14:00:33

バザールを担う男性たち

2010年6月1日

もちろん、ラホールのバザールも店主や店員、職人さんたちはすべて男性でした。今回はそんな男性たちに焦点を当ててみました。
写真①は、通路を挟んだ両側に大小様々な鍋やバケツなどが所狭しと積まれている一画で、それぞれの売り場の前に男性たちが坐っていました。彼らは、通る人たちに声をかけたり、奥の方では、話に興じる男性たちの姿も見えます。

初老の男性が店番をしながら飲み物を口にしていました。彼の隣には水ガメも積まれています。そして、後ろの棚には圧力なべの絵が描かれた箱も見えます。(写真②) 高く積まれた大きな鍋が銀色に輝いて壮観な光景をつくりだしている売り場で、人びとは比較的のんびりと店番をしているように見えました。 

写真④の男性の後ろには、円形の鉄板と何かの機械が見えるので、修理もできるのかもしれません。写真⑤はロープを売る店のように見えますが、袋に詰められているものは薬草のようにも思えます。吊り秤で重さを測って値段が決まるようです。

路肩でペンキのハケを売っていました。新品ではなく、ハケの部分に緑や青が残っていました。(写真⑥) パキスタンでは、窓枠やドア枠を緑や青に塗った家をよく見ました。写真⑦の男性は、ゴム紐を板にまきつけていました。彼の前にはきれいに束ねられたゴム紐が並んでいます。パキスタンの民族衣装シャルワールカミーズは、男性も女性もズボンにゴムを入れるので、ゴムは生活の必需品です。

⑦ 

多くの店の男性たちはシャルワールカミーズ姿でしたが、中には、赤いTシャツや(写真⑧)水色のTシャツ(写真⑨)を着て店番をしている男性もいました。

テントの下で作業をしている男性がいました。(写真⑩) そのまわりにはいろいろな工具が広げられています。 男性は金色の破片にヤスリをかけていました。眼鏡越しに私たちを見る彼の顔には、職人の風格が漂っていました。(写真⑪)

ギターや太鼓などの楽器を売る店も並んでいました。インドに近いラホールでは、「タブラ」と呼ばれる伝統的な太鼓が人気のようです。写真⑬の縦に紐がかかっている太鼓がタブラで、ほとんどの店にありました。(写真⑫⑬⑭⑮)

ラホールの旧市街地にあるこのバザールのにぎわいは、ムガール帝国時代の生活や伝統を受け継ぐ職人さんたちの存在に負うところも大きいのではないかと思いました。

(写真・文 山本質素)

Posted in: あっちこっちパキスタン, ラホール — tomika @ 22:24:44
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