杏(あんず)の村

2009年3月28日

グルキン村を後にして、グルミットに向かいました。途中で車を降りて、村の中を歩いて下っていきました。すると、あっちこっちの屋根の上から笑顔が降り注いてきました。

見上げる私の目に、青い空を背景にした彼女たちの姿が鮮やかに焼きつきました。

村の名前はカマリス。この時期、村では収穫した杏を屋根の上に干す作業をしていたのでした。1人の少女が屋根から降りてきて、庭に実っている杏を、「どうぞ」とすすめてくれました。
入口のところに置いてある背負いカゴは、杏の実を収穫するときに使うものなのでしょう(写真④)。木からもいだばかりの杏は甘酸っぱくて、渇いたのどを心地よく潤してくれました。

お礼を言って歩き始めると、少女はアンズの入った器を手に私たちを追いかけてきました。そして、「どうぞ持って行ってください。」と、笑顔で私たちに杏を渡してくれました。その杏は、天上からの贈り物のように思えました。

村のあっちこっちの家の屋根に、杏が干してありました。

日本では桜の花が春を知らせてくれますが、カマリスの春は杏の花が咲き誇り、夢のような美しさだと聞きました。杏は、カマリスの人びとの生活と心の両面において大きな部分を支えているのでしょう。

 (写真・yosico,山本質素/文・中島とみ子)

Posted in: あっちこっちパキスタン, カマリス — tomika @ 18:35:25

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