フンザギャラリー

2009年2月4日

イスラマバードの官庁街を抜けると、レンガの敷き詰められた歩道に街灯が立つ商店街がありました。その一角に「フンザギャラリー」はありました。写真①の左側の入り口から階段を上った2階がフンザギャラリーです。「フンザギャラリー」は、パスー村生まれのメールバーンさんがイスラマバードで経営している店です。

店内には、大小様々な布の工芸品が壁や棚に並んでいました。壁掛けや座布団、スキーズや財布、小物入れなど、そこに刺しゅうされている模様は、フンザの伝統的な模様だそうです(写真②③)。

写真②の右の棚に置かれているのは、「スキーズ」と言って、40歳以上になった女性が被るものです。一方、男性は、写真④の帽子掛けにかけられているフンザ帽を被っている人を多く見かけました。

フンザギャラリーに並ぶこれらの商品の一部には、パスー村の女性たちの作品も混じっています。日本の支援ではじめられたBiBiサークルの活動は、メールバーンさんによって、村おこしの1つとしてこのような形で実を結び始めています。でも、残念なことに、近年のパキスタン情勢の悪化は、日本のNGO(HATH・HATH ) の現地での活動を中止せざるをえなくしているようです。

フンザギャラリーで、私が一瞬感じた戸惑いは、パスー村の伝統家屋の小さな明かりの中で見た伝統工芸品が、首都イスラマバードの近代的な建物の明るい蛍光灯の中に並んでいたことでした。生活の中で受け継がれてきた女性たちの心が、経済の渦に巻き込まれることなく、のびやかに広がっていってほしいと思います。

(写真・山本質素/文・中島とみ子)

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